<入試データ>
配点:100点
試験時間:50分
大問数:4問
小問数(設問数):31題
◆出典
久米正雄『虎』、加藤秀俊『独学のすすめ』
◆問題構成
大問4題の構成です。
長文読解の問題は小説・物語文(もしくは随筆文)から1題、
論説・説明文から1題というオーソドックスな出題です。
文章自体はそれほど難しくない
文章自体はそれほど難解なものではありません。
しかし、出題形式は様々で選択式、抜き出し、記述など総合的な力を試されています。
知識問題も、漢字も書き取りだけではなく様々なジャンルから出題されますので対策が必要でしょう。
設問のレベルは高い
また、文章量が6000~7000字程度で多いことに加え、180字の記述もあり、難易度の高い試験内容となっています。
選択肢式の問題も多く、選択肢を読むだけでだいぶ時間がかかってしまうかもしれません。
早めに、時間制限を意識した練習に取り組んでおきましょう。
[大問1 小説・物語文]
大問1は小説・物語文です。
今回の『虎』は大正時代に発表されたものなので、少し文体が現代と異なり難しかったかもしれません。
なじみがない表現があったとしても、登場人物の整理を的確に行いながら、
場面の変化(時間、場所など)や会話文に注目し、登場人物の心情を丁寧には理解しておくことが大切です。
選択式の問題には選びづらいものも多くあります。
<ワンポイントアドバイス>
ただこの手の問題は、傍線部の前後に重大なヒントがあることが多いです。
周りの文章を丁寧に読み、選択肢と照らしあわせてみましょう。
[大問2 論説・説明文]
大問2は論説・説明文です。
現在の教育では、教科や専門分野に分かれた「バラバラに切り分けられた知識」を学んでいることに対して、
批判的にとらえた文章です。
文章としては読みやすかったと思いますが、記述がいくつかあるので、
それを時間内に書き切るのは難しかったでしょう。
特に問7の自由作文はフェリスの定番となっています。
作文にしては180字なので短いものですが、50分の制限時間の中で、
他の記述問題を解きながらとなると、あらかじめ対策をする必要があるでしょう。
まずは問題の条件をきちんと踏まえたものである必要があります。
今回は、「今まで学んだ教科を融合させて何を学べるか」というテーマです。
なかなかすぐに書き始められなかったお子さんも多くいたと思います。
長い記述に慣れていないお子さんにとっては、200字前後という字数制限は非常にハードルが高いものです。
<ワンポイントアドバイス>
普段から200字程度の字数の記述を積み重ね慣れておくことで、
本番も書き始めるまでの躊躇や迷いがないようにしておきたいです。
また、このような作文では、日頃からどんなことに注目し、
どのくらい深く観察しているのかといったことをみられています。
ご家庭で学校であったことなどを話す中で、「どんなことに興味を持ったか」「なぜそう思ったのか」など
深掘りができるようにしておきましょう。
[大問3・4 知識問題]
大問3・4の中で表現技法、言葉の決まり、品詞、語句の意味、漢字の書き取りといった知識問題が出題されます。
大問1・2の小問でも知識問題が出題されるので、しっかり点数を取りにいきましょう。
<ワンポイントアドバイス>
このような知識問題では得点を落とさないようにしておくことが必要です。
中学受験の知識問題用のテキストを一冊購入し、それを2~3週しましょう。
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