麻布の国語の入試問題は、基本的に物語文です。
今年も物語文一題とほぼ記述問題という、例年通りの問題構成と設問構成でした。
麻布中学校 国語 入試データ | |
配点 | 60点 |
試験時間 | 60分 |
大問数 | 1問 |
小問数(設問数) | 11題 |
麻布中学 国語の入試問題の特徴
全体を通して見ると、記号選択式の問題は少なく、解答の大部分が記述式となっています。
まず、文章は非常に長いです。普段の勉強では、ここまで長い文章の問題に接することは少ないでしょう。
記述解答の量も他の中学校と比べると、とても多いです。
文章は1題のみの出題ですが、時間に余裕はありません。
お子さんにとって、とても長い文章を、制限時間内で読むことはそれだけで負担でしょうし、さらに見開き5ページにもわたる文章の中から、設問の該当箇所を探すのは至難の業です。
麻布中受験者の方は早めに、過去問に取り組み、文章の長さに対する抵抗感を減らしておくことが重要です。
「特徴的なテーマ」が出題され「心情把握」が問われる
麻布中では哲学的なテーマが出題されることが有名です。
26年度も、ある高校生が父親からもらった ❝自転車視点❞(自転車が気持ちを持っています)で文章は書かれており、このような文体に慣れていないお子さんは少しとまどったかもしれません。
ただ、それほど難しい表現などはなく、文章の構成も起承転結がわかりやすく、登場人物の心情もシンプルに変化していますので、文章自体は非常に読みやすいと思います。
登場人物の心情を問う問題が多く出題されます。 非常に長い文章ですが、場面場面において登場人物の心情を正確に理解し、文章全体でどう変化したか把握することが重要です。
文章自体は、登場人物が所有する自転車視点で書かれていますので、その擬人化された自転車の心情を読み取ることが必要でした。 さらに、その自転車の所有者である高校生の男の子などほかの登場人物の心情も読み取らなくてはなりません。
実際に設問を見てみると、とにかく心情を問う問題が多いということが分かります。
(問題を一部抜粋)
問三 「おれ」がこのように思うのはなぜですか。
問四 このときの「おれ」の気持ちを説明しなさい
問五 「おれ」はどのように思っていますか。
問七 「ママチャリ」が「おれ」をどのように思っていたことが分かりますか。
問八 「荒井さん」のどのようなすがたがあらわれていますか。
※選択問題ですが、登場人物の気持ちを問う問題です
問九 このときの「ママチャリ」の気持ちを説明しなさい
問十一 つよしの「おれ」に対する思いをふまえて、ていねいに説明しなさい
麻布中の国語で得点を稼げるかどうかは記述力次第
解答用紙を見てみると一目瞭然ですが、例年設問の8割程度は記述問題です。
字数の指定はありませんが、解答欄の行数で大体の目安がわかります。
1行を30字程度と考えるのが一般的ですので、30字程度の記述から最後の問題のように100字を超える設問もあります。
<解答の指針>
設問に解答していくためには、まず、登場人物の行動や会話などから、どんな心情なのか言葉で言い換えます。
例えば、「誇らしく思っている」とか「喜びを感じている」などです。
そして、その心情に至った理由をセットで記述すれば解答が完成します。 解答欄は比較的余裕があるので、時間を意識しながら丁寧に記述しましょう。
記述問題の学習はとても難しい。自己流では失敗する可能性があります。
麻布と対策としては、複雑な心情把握をするだけでなく、適切な内容を時間内に、正しく書く必要があります。しかし、いざ書いてみても、その解答で点数が取れるのかはわかりにくいものです。
模範解答と比較するだけでは、自分の何が悪くて、どう直せばよいのかわかりません。
確実なのは、プロの添削指導を受講することです。
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