平成26年度 白百合学園中学校 国語 分析と解説

<入試基本データ>

配点:100点
試験時間:40分
大問数:3題
小問数(設問数):38問

◆出典

長谷川櫂『和の思想』、三浦綾子『草のうた』

◆問題構成

例年、大問3問構成の出題となっています。

長文読解問題は論説・説明文と小説・物語文の2題で、
いずれも字数が2000~3000字と、長さを感じずに読める量です。

ただ、試験時間が40分と他校より比較的短い時間となっています。
この中で、すべての問題を解き終わるのは練習が必要です。

設問の内容もよくある形式の問題ですが、
正確に解答することが容易ではない問題が多いことにも十分注意をする必要があります。

論説文では表現や主張の内容を、物語文では心情や発言、行動の理由を説明させる、
一見スタンダードな記述問題に見えますが、があります。

筆者の主張や登場人物の心を深く理解しなければ、
得点できない問題が出されるところに特徴があります。

[大問1 論説文・説明文]

大問1は論説・説明文です。
日本文化が異質なものをどのように受容し、変化させてきたかという「和」の考え方についての文章です。

指示語の理解、接続詞の挿入、意味段落分け、要約など様々な読解問題が出題されます。

<ワンポイントアドバイス>

設問に解答するには、文章中のどこを使えばいいか素早く見つけ、的確に解答しましょう。

[大問2 小説・物語文]

大問2は小説・物語文です。
三浦綾子氏の自伝小説から出題されました。

親しい人の死などさまざまな経験をし、生きることの意味をおぼろげながら感じ始める姿が描かれています。
登場人物の心情に関する問題では80字程度の長文の記述が求められました。

<ワンポイントアドバイス>

場面の変わり目に着目しながら、登場人物の行動や会話をおさえ、繊細な心情の移り変わりを把握しましょう。

[大問3 知識問題]

大問3は知識問題です。
今年は敬語に関する問題が出題されました。

中学によってはあまり出題されない単元なので、勉強がおろそかになっているお子さんも多いと思います。
白百合に合格するためには、文法分野も丁寧に学習しておくことが必要です。

大問1・2でも、漢字や熟語の書き取り、そして慣用句などの言葉の意味を答えさせる問題も多く出題されています。

<ワンポイントアドバイス>

普段から漢字や語句、文法の問題集を隅々まで解いておきましょう。

合格者平均から見えてくること

合格者平均が69.7点と高いので、このような知識問題で得点を落とさないようにしましょう。
また、記述問題においても漢字ミスは減点につながります。
語彙を増やす努力をおこたらないようにしましょう。

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