桐朋中学校 国語分析

桐朋中学校の国語の基本データ

配点:100点
試験時間:50分
大問数:2~3題
頻出分野:基本的に読解問題2題の出題
漢字の大問が出されることも、設問は記述問題が中心

桐朋中学校 国語の入試問題の5つの傾向と特徴

近年は、桐朋の国語は小説と随筆の2題で構成。

桐朋中学校の国語は、数年前までは問題構成が年度によって変化することよくありました。
しかし、21年度~現在までは、読解問題2題という出題構成が続いています。

取り上げられる文章も、小説・物語文から1題、随筆的な文章が1題となっています。

文章の読解にかける時間の目安は15~20分ほどが良いです。
解く時間に30~35分ほど割けられるとベストです。

素材文1題はそれほど長くありません。3000~3500字程度です。
しかし総字数では7000字程度になるときがあり、長めのボリュームになります。

受験生が体験しずらい環境の人物を主人公にした物語文が多い

桐朋中の物語文の題材は、女性視点の文章、震災復興者視点の文章など、
受験生が置かれた環境とは異なる登場人物を描いたものが多いです。

つまり受験生は他者をいかに理解できるかの能力が問われます。

また、物語以外では、「ムーミン」「宮崎駿」などが題材として扱われたことがあります。
どちらにせよ、受験生の高度な読解力が試される問題になっています。

漢字のみの大問が出題されることも・・・

桐朋の国語では、大問2題構成がオーソドックスな出題構成です。
しかし、20年度のように、独立した漢字の大問が出題されたこともあります。
21年度以降、独立した問題として出される形式は見られません。
しかし、読解問題の中で、漢字や慣用句を問う問題がところどころ見られます。

27年度では、「順次」「暴走」「表札」「適役」「思想」などの漢字が出題されています。

桐朋は合格者平均点が57.6点(受験者平均点53.0点)と決して高くありません。
そのため、しっかり漢字の問題ですべて正解して、
他の問題を半分以上正解できれば、合格点を突破することができます。

字数制限がない記述問題。「表現力」が大切に。

ほとんどが字数制限のない記述問題、つまり自由記述式になっています。

桐朋中の国語では記述問題が多いです。
しかし、少し変わっているところがあります。

それは、字数制限のない、「自分の言葉で説明する自由記述形式」ととっている点です。

これは一見書きやすいように思えますが、自由記述式では
まず本文の内容をしっかり理解しなければなりません。

そして次に文章から読み取ったことをまとめる表現力が必要です。
字数が決まっていれば、どの情報を入れればいいかも見当がつきますが、
字数制限がない場合は、自分で含めるべき情報をしっかり見分ける力が必要です。

選択肢問題、記述式問題ともに設問の難易度は易しい

選択式問題は、選択肢が比較的短いものが多いです。
また選択肢問題の手がかりは文章中に必ずあるので、しっかりそこで正解の根拠を抑えることが大切です。

書き抜き問題も、段落をもとに場面に注目すると解けるものが多いです。

選択式問題、書き抜き問題はなるべく早く解くことを意識しましょう。

桐朋中学校 国語で合格点を突破するために意識すべき5つのこと

心情や「行間」を読み取る、精密な読解力が必須

桐朋中学校の国語では、27年度に出された『未来の教室』(濱野京子)のように、
女性視点の文章が取り上げられることがあります。、
そのため、男子受験生にとっては共感しづらく、難しいと思われるかもしれません。

また、登場人物の心情や「行間」を細かく問う問題が多いです。
行間とは、ここでは「直接文章で表現されていない筆者の言いたいこと」という意味です。
心情や行間を読み解くためには丁寧な読解力が必要になります。

桐朋の国語を攻略するためには、自分の得意なジャンルの文章や読みやすい文章だけでなく、
さまざま題材を扱った文章に触れて、心情や「行間」を読み取る訓練が必要です。

「文章の言葉を言い換えて」説明する記述問題

桐朋の国語では記述問題の比重が大きいです。

どんな記述が出されるかというと「○○を分かりやすく説明しなさい」というような、
説明させる問題がよく出題されます。

このときのポイントはその設問で聞かれている部分を文章から取り出し、それを「言い換えて」答えることです。
つまり、文章の表現を使うのではなく、その考え方は参考にしながらも、表現は自分で考えるということです。

そのためには、語彙や表現力をしっかり鍛えておくことが必要になります。

解答欄から文字数予測して解答する練習をしよう。

桐朋の記述問題では字数指定のない記述問題が、多く出題されます。

解答欄には、一行の欄、複数行の欄があり、だいたいの文字数は予想できるようになっています。

また、記述の設問には、「くわしく説明しなさい」「本文全体をふまえて」「表現の違いに注目して」など、
書き方の条件が設けられていることが多いので、しっかりその条件を満たすように意識ましょう。

配点の1割以上を占める「漢字・語句」は落とさない

桐朋の国語では記述問題でなかなか差がつきません。
そのため、漢字や語句などの知識問題でしっかり正解して高得点を取る必要があります。
漢字や語句問題は、出題数から考えると、配点の1割以上を占めます。

難易度が高い漢字などは見られないので、しっかり知識問題で満点を取ることを意識しましょう。

過去問を解いて桐朋の問題に慣れましょう。

過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・50分という制限時間を意識して、はやく解き進める意識をする。
・選択式問題、書き抜き問題は素早く解いて、記述に時間を割く。
・過去問演習を通して、「わかりやすく説明しなさい」「本文全体をふまえ」など、
条件など踏まえた桐朋中の記述の書き方を身につける。
・解き終えた答案は、必ず中学受験専門の国語の先生に添削してもらう。添削してもらった答案は何回も見直す。

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