今回は人権作文を書く上での具体的な手順を解説していきます。
時事問題やニュースでも人権問題について取り上げられることは多いです。
また作文などを書くときに、単に自分の体験談などありきたりなことを書くより、時事的な内容について作文を書くほうが評価されやすいことも多いです。
そのため、人権作文に慣れていない人やまだ書いたことがない人は、参考にしていただけると幸いです。
・人権作文を書くまでの手順
<手順> ①人権について意識せず、気になったニュースをいくつか挙げる ※どんな裁判でも、当事者の人権を争っている 例)殺人事件―殺されれた人、被害者の家族、加害者、加害者の家族 ②その中で興味を持ったことをみつける ※人権が守られたことでも、侵されたことでもよい ※何か事件について批判的な意見をしても、感銘を受けて肯定的な意見を持ってもよい ③1つまたは2つ選んで調べてみる ④概要をまとめる・新たな疑問をみつける→解消する方策を考える ⑤興味を持った事柄について、「自分はどう思うか?」「自分ならどうするか?」を繰り返す ⑥強調したい/するべきところを考える ⑦つなぎ合わせる |
・人権作文を書く上でのポイント
・説明だけで終わってしまわないようにする
少年法とは何かなど、用語についての説明で文字を埋めてしまう人がいますが、それはつまらない作文になってしまいます。
大人は用語についてはもう知っているのです。
中学生の視点で、あなたの具体的な経験を通して考えたことを知りたいのです。
・事例(エピソード)+知識の配分のバランス
5枚作文用紙がある中では、用語の説明や知識を示す部分は最低限にして、あなたの経験や具体的なエピソード、そしてそれを通して考えたことを中心に書くようにしましょう。
・事例が身近でいきいき中学生らしく書けている
大人の意見文を書かせたいのではありません。
中学生の視点で、身近なことを書いてください。
・会話などを適切にいれて、状況をきちんと伝えている
会話や印象に残った言葉があると、読み手がイメージを持ちやすいです。
ただ、多すぎると幼い印象の文章になってしまうので、重要なところで使いましょう。
・自分の意見・見解だけでなく、代案まで提示できている(「もし自分が~だったら」)
「〇〇をするなんてひどいです。」「〇〇はすごいと思いました。」「〇〇だと考えました。」などと、一方的に意見を述べるだけでなく、代替案を出せるとよいでしょう。
自分ならどうするか、もっと良くするにはどうしたらいいかという視点で考えてみましょう。
・評論家っぽくなっていない
(等身大の文章である、正直さ/素直さがある、変に背伸びをしていない)
繰り返しになってしまいますが、みなさんには人権のプロとして作文を書いてほしいわけではありません。
人権という非常に難しい問題に対して、いかに中学生の視点できちんと考えているかということが求められています。
変に背伸びをする必要はありません。
自分なりに調べて、それでもわからない部分はそれでもいいのです。
正直に素直な言葉で書いてみましょう。
・まずは書いてみることが大切
人権というのは侵されてしまう時がたくさんあります。
殺人だったり、情報漏えいだったり、プライバシーだったり、、それもすべて人権にあてはまります。
いじめもそうです。いじめられた生徒や加害者になってしまった生徒もみんな人権があります。
そういう人の命にかかわる事から嫌がらせなど、いろいろな種類のニュースの事例を読んで、人権とはどういうものかイメージを持ってから、自分の作文について考えてみましょう。
まずは、人権というと敷居が高いので、最近気になったニュースは何でもいいので挙げてみましょう。
例えば、大雨で家が流されてしまったことだったり、韓国でMARSが流行ったことだったり、韓国の船の沈没の事件の時子供が助けられなかったことだったり。
ここまでは自分の力で、ニュースをたくさん調べて選んでみましょう。
その中で、当事者の人間的な権利が侵害されているとか、逆に言うと人権が守られているということを考えてみましょう。
例えば、ノーベル平和賞を受賞したマララさんは、今まだ若いですが、学校を創りましたね。
女性のための教育というのは、差別から守ったりという意味で、女性たちの人権を守るというプラスの活動になります。
このような事例を受けて、感銘を受けたりしたという経験を書いてもいいと思います。
批判だけでなくて、素晴らしいと思った例というのも積極的に調べてみましょう。
そのたくさん挙げた事例の中で、1つ1番興味を持ったものを選んで、それをもう少し詳しく調べ、概要をまとめてみましょう。
その上でわからいことや疑問点、もっと知りたい事があったら、その方法を考えて知識を増やしていきましょう。
この作業をしている中で、事例の中でも何に注目したのか、もし人権に関してマイナスのことだったら、どうするべきだったと思うか、あなただったらどうするか、というのをシートを埋めながら考えていきましょう。
そして、最後にそれを文章にしてつなげるという形でやっていきましょう。
※アルぺの生徒は、対面していろいろアドバイスや添削ができるが、
オンラインでやっていく生徒に関しては、やり取りの回数に限界があるので、シートを売りにするのか、書いた作文をじっくり添削するのかなどは、今後考えていく必要がある。
この記事へのコメントはありません。